安全への取り組み

各港湾・航行海域における事前情報の展開

当社の運航船が年間に入港する港は国内約60港。その港や周辺海域での工事や漁網など、運航船が安全に入出港できるよう、事前情報を発信しています。
また、その日のスケジュールによって、1日3~4回の出入港を行う船もあります。そのため、海・気象の天気図や日本気象協会などの気象情報のチェックを行い、強風や高波などによる荒天情報を中心に安全情報として発信しています。
特に近年、海水温の上昇や海流のいびつな蛇行、偏西風の変化など、地球規模で異常気象が発生しています。
台風や爆弾低気圧など、予測を超えた規模の気象・海象に対応するため、当社では走錨の恐れが高まった際、対象各船の錨泊位置をAISで目視を行い、海底ケーブルや空港などの施設から十分に距離があるかを確認しています。
さらに、本船の投錨数や風向・風力などを調査して情報共有するなど、未然に事故を防止する情報の配信を行っています。

気象・海象を監視

気象・海象を監視

天気図と気象情報との比較分析

天気図と気象情報との比較分析

大きな被害を与えた2018年の台風18号

大きな被害を与えた2018年の台風18号

船の状態を陸上からも共有

①ライブカメラの導入 (AIS LIVE JAPAN社)

操舵室に設置したライブカメラで映像情報をリアルタイムに取得することにより、陸上から航海状況、荷役状況、気象情報など状況を把握できます。
これにより、例えば荒天時などにコンテナが落下する恐れがある場合や、海況、視界状態など、陸上でも操船者と同様に状況把握ができます。

船橋設置のライブカメラ

船橋設置のライブカメラ

減揺装置が荒天の衝撃でも鮮明な映像を届ける

減揺装置が荒天の衝撃でも鮮明な映像を届ける

荒天により落下の恐れがある状況を映像で確認

荒天により落下の恐れがある状況を映像で確認

②運航船舶動静監視システム (AIS LIVE JAPAN社「アルファマップ」契約)

運航船全船のAIS(自動船舶識別装置)情報を取得することにより、各船の位置、針路、速力などの航行情報や、仕出港、仕向港(目的地)や予定到着時刻などの状況を陸上からリアルタイムに把握することができます。
また、事故が発生した際の航跡(時間、位置、針路、速力)などの情報を活用し、事故原因の特定や、再発防止策などの検証に活用しています。

photo(後送)

操船性能の向上に向けて

「ながら」船尾

「ながら」船尾

「ながら」ジョイスティック

「ながら」ジョイスティック

「なとり」シリングラダー

スーパーベクツイン採用による高い操船性

600TEU型コンテナ船「なとり」における操船性能向上を目的として、600TEU型コンテナ船「ながら」はスーパーベクツインラダーを採用しました。
スーパーベクツインラダーは、左右対称に一対(2枚)のシリングラダーを配置し、舵角の組み合せにより、前進推力のまま、左右旋回はもとより、両舵クローズによる後進が可能です。
離着岸時においては、ジョイスティックを使用し、バウスラスターと組み合わせることで、平行移動やその場旋回もでき、一枚舵に比べ、操船性能が飛躍的に向上しました。
この装備に限らず、当社では安全・省エネに向けた最新技術を導入し、安全運航を技術面からもサポートすると共に、さらなる進化を目指して参ります。

船舶保守管理

当社では、これまで船舶部の一部組織であった「工務関係」の部署を、2020年2月に新たに「工務部」として発足しました。
その業務内容は、主に管理船の「船舶保守管理業務」を行うことです。

主機の整備

主機の整備

補機の整備

補機の整備

外板の高圧洗浄

外板の高圧洗浄

船舶保守管理業務とは

管理船の検船 / 各種検査の立ち合い

「予防保全」 とは

船舶の設備や部品の耐用年数、耐用時間を予め設定し、一定期間使用したら故障していなくても修理、部品交換、メンテナンスを施していくことです。
予防保全を実施することにより、故障を未然に防止し、作業も計画的に行うことができるため、船舶の停止を定期的なメンテナンス時にのみに抑えられます。
故障後に修理を実施する「事後保全」という考え方もありますが、この方法では、突然の故障による船舶の停止が運航計画や貨物輸送に大きな影響を与えることから、予防保全は事後保全に比べて優れた保全方法であると言えます。

「予防保全」 とは

機器整備計画(IoT技術における陸上からの支援)

「高度船舶安全管理システム」の採用

高度船舶安全管理システムは、主機の運転や部品の状態を監視するセンサーにより得られた情報などに基づき、陸上からの遠隔による主機の状態監視および診断を行っています。これらの監視および診断結果を踏まえて、陸上からの指示に従った適切な主機の運転や保守管理等を行うことにより、主機の重大な異常の兆候などを早期に検知し、故障の未然防止を図ります。
この次世代の安全管理システムを採用することにより、センサーから得られた情報などに基づく主機の状態監視および診断は、蓄積されたデータや解析技術に依存します。主機の状態監視および診断並びに適切な保守管理を行う者の能力や体制のほか、船舶所有者と締結すべき包括的なメンテナンス契約の整備などを含め、高度船舶安全管理システムは国土交通省の審査を通過し、認定を受けています。

「高度船舶安全管理システム」の採用
「高度船舶安全管理システム」の採用
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