海陸一貫の国内貨物輸送サービス
「海コン便」とは
井本商運が展開する、ISO規格海上コンテナ(20フィートコンテナ、40フィートコンテナ)と内航コンテナ船による国内流通を目的とした海陸一貫の貨物輸送サービスです。
北海道から九州まで、定期港、不定期港あわせて全国63港(2024年6月現在)を寄港地とする内航コンテナ船のネットワークを利用できます。
ISO規格海上コンテナを海陸一貫輸送することで、幹線輸送のモーダルシフトを実現します。
「海コン便」の主な特長
さまざまな
貨物の輸送ニーズに対応
ISO規格海上コンテナに積載できるものであれば、あらゆる貨物を輸送可能です。さまざまなタイプの「海コン便」専用コンテナをそろえています。
豊富な航路網と寄港地による
効率的な海上輸送
全国63港への寄港体制を整えております。定期航路であれば、1コンテナからでもお引き受け可能です。
モーダルシフトによる
グリーン物流
海上輸送の活用は、陸上のみの輸送に比べ、CO2排出量が5分の1に。多くの企業が推進するCSRにも寄与します。
Door to Doorによる
国内一貫輸送
内航コンテナ船による海上輸送はもちろんのこと、ご指定の場所への集荷、配送も一貫で手配可能です。
豊富な内航コンテナ船隊
国内最多の内航コンテナ船を運航しており、荷量に応じて、大型船の投入や増便を行いますので、慢性的なスペース不足はありません。
40FTコンテナで26.5トン
積載まで対応
大型トラック(13トン積載)2台分の貨物を40フィートコンテナ1台で輸送可能。重量貨物を中心に低コスト化、省エネ化、省人員化の効果を期待できます。
「海コン便」で輸送できるもの
コンテナに積載できるものであれば、あらゆる貨物を輸送できます。各種原材料や製品などを運ぶ“動脈物流”および、使用済み製品のリサイクルや産業廃棄物などを運ぶ“静脈物流”の、どちらにも対応可能です。
※リーファーコンテナ、タンクコンテナ、フラットラックコンテナは、現在当社では所有しておりません。詳しくはこちらをご覧ください。
動脈物流
家電、雑貨など
穀物、樹脂など
油類、化学品など(危険品も可)
鉄鋼、設備など
食品、飲料など(保冷品も可)
食品原料、化学品など
静脈物流
廃プラ、燃え殻、汚泥、がれき類などの
産業廃棄物
都市ごみ焼却灰などの一般廃棄物
建設工事などで発生する汚染土壌
全国多数の自治体より、
産廃物の収集運搬許可を取得しております。
使用するコンテナは、当社所有のコンテナでも
お客様所有のコンテナでも輸送が可能
「海コン便」で使用するコンテナは、20フィートまたは40フィートのISO規格海上コンテナです。コンテナに関しては、当社所有のコンテナ=COC(Carrier's Own
Container)をご利用いただけます。
当社で所有していないタイプのコンテナをご希望の場合には、貨物形状や荷役効率を考慮したコンテナの新造も検討いたします。また、お客様自身でご用意されるコンテナ=SOC(Shipper's Own
Container)での貨物輸送も可能です。
当社所有コンテナでの貨物輸送
さまざまなタイプのコンテナをご用意しておりますので、輸送貨物の形状に適したコンテナをご提案いたします。
また、新規にコンテナを製造することも可能ですのでご相談ください。
当社所有コンテナの種類とスペック
標準コンテナ:20/40フィート ISOドライ型
国内輸送時にも、輸出入でおなじみの20/40FT ISOドライコンテナを使用します。
40フィート ドライ型 | |
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外寸(mm) |
L横 12,192 W幅 2,438 H高さ 2,896=HC:背高タイプ |
内寸(mm) |
L横 12,032 W幅 2,352 H高さ 2,691=HC:背高タイプ |
内容積(㎥) | 76.2=HC:背高タイプ |
最大積載重量(Kg) | 26,500(3軸トレーラ使用時) |
コンテナ自重(Kg) | 3,970 |
その他・備考 | 2軸トレーラ使用時の最大積載重量 20,000kg |
20フィート ドライ型 | |
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外寸(mm) |
L横 6,058 W幅 2,438 H高さ 2,591 |
内寸(mm) |
L横 5,898 W幅 2,352 H高さ 2,390 |
内容積(㎥) | 33.0 |
最大積載重量(Kg) | 21,500(3軸トレーラ使用時) |
コンテナ自重(Kg) | 2,300 |
その他・備考 | 2軸トレーラ使用時の最大積載重量 18,000kg |
特殊コンテナ:20フィート ISOサイドオープン型
サイド+リアオープン型のため、ステージなどがない場所でも、フォークリフトによる貨物の積み下ろしが可能です。
20フィート サイドオープン型 | |
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外寸(mm) |
L横 6,058 W幅 2,438 H高さ 2,896 |
内寸(mm) |
L横 5,898 W幅 2,300 H高さ 2,527 |
側面扉(mm) | W幅 5,821 H高さ 2,432 |
後面扉(mm) | W幅 2,227 H高さ 2,418 |
内容積(㎥) | 34.3 |
最大積載重量(Kg) | 20,600 |
コンテナ自重(Kg) | 3,400 |
総重量(Kg) | 24,000 |
特殊コンテナ:40フィート ISOウイング型
両サイド+リアオープン型のため、ステージなどがない場所でも、フォークリフトによる貨物の積み下ろしが可能です。
40フィート ウイング型 | |
---|---|
外寸(mm) |
L横 12,192 W幅 2,438 H高さ 2,896 |
内寸(mm) |
L横 12,032 W幅 2,318 H高さ 2,406 |
ウイング開口(mm) | L横 11,376 H高さ 3,730 |
内容積(㎥) | 67.1 |
最大積載重量(Kg) | 20,000 |
コンテナ自重(Kg) | 8,000 |
総重量(Kg) | 28,000 |
特殊コンテナ:20フィート ISOオープントップ型
手動ハンドルで天井部ターポリンシートの開閉操作ができます。リアゲートは水密機構です。
20フィート オープントップ型 | |
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外寸(mm) |
L横 6,058 W幅 2,438 H高さ 2,591 |
内寸(mm) |
L横 5,840 W幅 2,194 H高さ 2,060 |
天井開口(mm) | W幅 3,752 H高さ 1,997 |
リアハッチ(mm) | W幅 2,185 H高さ 1,631 |
内容積(㎥) | 26.4 |
最大積載重量(Kg) | 21,000 |
コンテナ自重(Kg) | 3,000 |
総重量(Kg) | 24,000 |
お客様所有コンテナでの貨物輸送
お客様自身でご用意されたコンテナで貨物を輸送することも可能です。
内航コンテナ船のスペースだけをご予約いただければ、海上輸送を行うことが可能になります。
お客様所有コンテナの例
輸出入コンテナの国内輸送への転用による貨物輸送
国際海上輸送(輸出入)をされているお客様においては、輸出入で使用するコンテナを国内輸送に転用することも可能です。
空コンテナの送り込みや返送、集配ドレージの効率化にもつながります。
改正前(2012年3月まで) | 改正後(2012年4月から) | |
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空コンテナの 国内運送への使用 |
不可 貨物を詰めて輸入されたコンテナーである必要がある。 |
制限なし |
国内運送の経路 | 制限あり 貨物の取出地から詰込地までの通常の経路である必要がある。 |
制限なし |
国内運送の使用回数 | 1回に限る | 制限なし |
国内運送使用の事前申請 | 必要 | 制限なし |
再輸出期間 | 原則3か月 | 原則1年 |
「海コン便」ご利用事例
物流会社、メーカー、産業廃棄物排出事業者を中心とした多くのお客様に「海コン便」をご利用いただいています。輸送コストの削減のほか、トラックドライバー不足への対応やドライバーの負担軽減、輸送に伴うCO2排出の減少による企業CSR活動など、「海コン便」のご導入によりさまざまなメリットを実感していただいています。
【メーカー系物流会社様】
<航路開設事例>
原材料輸送の多モード化
ご利用サービス:集荷+海上輸送
ご利用航路:四日市→水島(週1便の定期便)
物量:20FT×20本/週
導入メリット:安定輸送、輸送の多モード化
三重県内の工場から岡山県内の工場へ、従来は鉄道利用で原材料を輸送。しかし、鉄道スペースの確保に苦戦されており、内航コンテナ船での輸送検討をご相談をいただきました。
当時、当社では四日市港~水島港間の配船はなかったものの、神戸港~水島港間の配船は行っていたため、新たに四日市港~神戸港の航路を開設。四日市港~神戸港トランシップ~水島港の輸送をご提案し、普段は内航コンテナ船輸送、急ぎ貨物は鉄道輸送の使い分けが可能になりました。
【物流会社様】
<輸入コンテナの国内輸送への転用事例>
ISOコンテナの有効活用
ご利用サービス:海上輸送のみ
ご利用航路:東京→神戸(週1便の定期便)
物量:20FT×10本/週
導入メリット:空コンテナの回送及び集配ドレーの効率化、低コスト化
当社の国内輸送用コンテナを利用して、関東の荷主工場から集荷。東京⇒神戸を内航船輸送の後、関西の客先倉庫へ配送しています。
一方、国際物流にも携わるお客様なので、東京港に揚がる輸入コンテナ貨物の納品ドレー(陸送)も数多く手配をされています。輸入貨物納品後のコンテナは、通常、東京港の外航船社バンプール(空コンテナ蔵置場所)へ返却されますが、お客様が外航船社と交渉し、神戸港返却に変更。輸入貨物納品後のコンテナを利用して、関東から関西向けの国内輸送を実現しました。
【物流会社様】
<海コン便 専用船サービスの利用事例>
輸送に伴うコストとCO2削減
ご利用サービス:海上輸送のみ
ご利用航路:東京→函館(週1.5便の専用船)
物量:40FT×34本/1.5週
導入メリット:ドレージコストの削減、CO2排出量の削減、安定輸送
従来は、横浜港~苫小牧港間の当社週1便定期便サービスを利用して貨物輸送。物量増加の計画があり、お客様専用船(貸切り)100TEU型×1隻を運航しました。
専用船なので、出荷元と納品先に近い東京港と函館港の利用が選択可能となり、陸上輸送区間の短縮を実現できました。
さらに、東京港と函館港のピストン運航により、週1.5便に増便でき、安定したスペースと便数を確保しました。
こんなお悩みはありませんか?
「海コン便」がお悩み解決します!
- ・原材料や製品の輸送を見直したい
- ・トラックドライバーが不足している
- ・大きな貨物、大量の貨物を輸送する必要がある
- ・鉄道やフェリーのスペースが確保できず困っている
- ・定期的に貨物を運びたい
- ・企業として、CO2削減などでCSRに貢献したい
- ・大量の貨物輸送にかかるコストを削減したい
- ・物流のモーダルシフト化を推進したい
- ・トラックドライバーの
長距離・長時間運転による負担が大きい -
・災害時などに対応するBCPとして、
物流の多ルート化・多モード化を実現したい
国内の長距離輸送に関するお悩みなどをお持ちなら、ぜひお問い合わせください!
小型船から大型船まで豊富なコンテナ船を保有
ドライバー不足によりトラックが確保できないといったことはありませんか?鉄道やフェリーのスペースを確保できず、お困りではありませんか?当社は、現在、100TEU classから1000TEU classまで多数の内航コンテナ船を運航しております。荷量に応じて投入船舶の大型化をすることもあれば、同じ航路に2隻目、3隻目を投入することも可能です。
国内各地を結ぶ航路網・運航スケジュール
京浜港と阪神港のハブ港を基点に、全国62港への寄港体制を構築しています。定期航路のご利用であれば、コンテナ1本からお引き受けいたします。また、お客様のご要望に応じて、新規航路の開設や、貸し切り専用船を運航させることも可能です。
国内のどの港に寄港可能なのか、どの港を結ぶ定期航路を運航しているのかをご確認いただけます。
寄港する港のどこにコンテナ船が着岸し、コンテナの揚げ積みを行うのか、各港コンテナターミナルの場所をご確認いただけます。
「海コン便」の定期運航スケジュールをご確認いただけます。スケジュールは随時更新されます。
緊急事態や災害発生時など、
BCP(事業継続計画)にも役立つ「海コン便」
災害などで道路や鉄道が分断されてしまうと、陸上の輸送はストップしてしまいます。実際、東日本大震災の発生後、主要な道路や鉄道が通行できなくなり、陸路による被災地への物資輸送は困難を極めました。
国内コンテナ船をはじめとする海上輸送を活用することで、陸路を使わずに被災地の最寄の港まで貨物を運んだり、被災したエリアを回避して目的地まで輸送することが可能です。
「海コン便」サービスの活用で、災害時でも物流を維持可能
物流の多ルート化・多モード化が図れ、BCP(事業継続計画)に貢献
よくあるご質問
まずは、運送の可否と運賃のお見積もりを検討させていただきますので、輸送内容をお知らせください。
具体的には、以下のような内容をお知らせ願います。
「どのタイプのコンテナを使用すればよいのか分からない」など、ご不明なことがありましたら、お問い合わせ・ご相談ください。
・輸送貨物(危険品の場合は、その旨をご連絡ください)
・輸送区間
・輸送時期
・物量
・コンテナはご自身でご用意されるか、当社コンテナをご利用されるか
・使用するコンテナのサイズ・タイプ
SDSなどの危険品明細を拝見させていただいた上で、お引き受け可否を判断いたしますので、営業担当まで個別にお問い合わせください。
安全承認板(CSCプレート)とは、船舶安全法(CSC条約)に基づき、強度試験および検査を実施し、船級協会によって認証されたコンテナに付与されるステンレス製のプレートのことで、通常はドア部分に取り付けられています。
なお、コンテナハウス・倉庫用改造コンテナなど輸送容器として使用しない空のコンテナの場合は、写真や図面などを拝見させていただいた上で、お引き受け可否の判断いたしますので、営業担当まで個別にお問い合わせください。
コンテナ自重を差し引いた場合、20フィートドライコンテナで21.5トンまで、40フィートドライコンテナで26.5トンまでの貨物が積載可能です。
なお、当社所有のサイドオープン型やウイング型など特殊コンテナについては、ドライコンテナに比べて自重が重くなるため、その分積載量を減らす必要があります。
ドア to ドアサービスとして、コンテナドレーの車両手配は可能ですが、車上受け/渡しの条件になります。
ドライバーがバンニング・デバンニングを行うことはありませんので、予めご了承ください。
(作業会社をご紹介できる場合がありますので、お困りの場合は、営業担当までご相談ください)
当社では運送人賠償責任保険を付保しておりますが、天災など対象外のケースもございますので、お客様にて海上貨物保険を付保されることをお勧めします。